銀行が「クラウドファクタリング」と呼ばれる金融サービスに熱視線を送っている。企業が取引先から代金を受け取る権利(売り掛け債権)を業者に売る「ファクタリング」を、オンラインの手続きのみで完結できるようにしたサービスだが、銀行融資などと比べてより早く現金を手にできるとして、新型コロナウイルスの影響で資金繰りに悩む中小企業の間でも利用が増えている。銀行側にとっては、人手をかけずに一定の手数料がとれるため、長引く超低金利環境下で期待がふくらむ。一方、サービスそのものに対して問題も指摘されている。・・・
意見書の紹介「このところ、ファクタリングと称して、貸金業の登録を受けずに、業として高額な手数料(債権額と買取金額の差)を徴収して売掛債権等の債権を買い取るという形式で資金融通サービスをしているものの、実質的には高金利で金銭を貸し付けているとみるべき事例が増えています。
ファクタリング契約ないし債権譲渡契約において、譲受人に償還請求権や買戻請求権が付いている場合、債務者(売掛先等)への通知や債務者の承諾の必要がない場合や、譲渡人が譲受人から債権を回収する業務の委託を受け譲受人に支払う仕組みとなっている場合など、いま問題となっているファクタリング取引の多くは貸金業法および出資法の適用上、「金銭の貸付け」と解すべきであり、これらの取引を業として行うことは貸金業法違反(無登録営業)および出資法違反(高金利)に該当すると考えられるものです。・・・」
ファクタリングと呼ばれる資金調達手段を使う企業が増えている。販売先から代金を受け取る権利(売り掛け債権)を企業がファクタリング業者に買ってもらい、現金をいち早く手にするしくみだ。新型コロナウイルスの影響で資金繰りに悩む中小企業などの間で広がるが、法外な手数料をとる業者もいて要注意だ。 ・・・
大門議員(共産党)が、参院地方創生消費者問題特別委員会で、給料ファクタリングだけでなく、「新型コロナで資金繰りが苦しい中小事業者の売掛債権でも同じ手口が広がっている 」と指摘する質問をし、「金融庁の斎藤馨参事官は、『関係機関とも連携して対応して参りたい』と答弁。警察庁の小柳誠二審議官は、ヤミ金融事犯について重要な課題と認識しているとし、『法と証拠に基づいて厳正に対処して参りたい』と答え」たとのことです。
給料ファクタリングは借金であること、その手数料はヤミ金融並みの超高利であること、ヤミ金融は、一度利用すると、超高利のために雪だるま式に借金が膨れ上がることになりかねないので、絶対に手をださないように、ということがわかりやすく解説されています。
給料ファクタリングの問題点を指摘し、当弁護団の4/20からのホットラインの紹介もしてくれています。「東京の3弁護士会の弁護士は先月末にファクタリング被害対策弁護団を結成した。4月20~24日午前10時~午後6時には、ホットライン(03・5951・8555)で相談を受け付ける。」
当弁護団は東京を中心とする地域(弁護士との面談が困難でない範囲)の方々の給料ファクタリング、事業者ファクタリングに関するご相談を受けることを基本方針としております。全国各地でのファクタリング被害のご相談は、全国の弁護士会や法テラスの相談窓口をご利用ください。各地でファクタリング被害についての弁護団や相談窓口ができたときにはお知らせします。
コロナ感染拡大のウラで、新手の闇金「給料ファクタリング」が急増中 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71739
5日間で全国から42件の相談がありました。コロナの関係で給料が減ったり、アルバイトができなくなったためにファクタリング業者への支払が困難というような相談もありました。第2回のホットラインは、4/20(月)~4/24(金)10時~18時に実施します。
新型ウイルスで注意! 給料ファクタリングの返済トラブル https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200401/k10012362741000.html